【WordPress】reCAPTCHAはSEO効果が高い?v3を設定してみた

サイト運営

サイトを運営していく上で欠かせないのがスパム対策ですが、Wordpressを利用しているなら無料のプラグインを活用して対策するのが簡単で便利です。

ただ、【プラグイン】>【新規追加】から検索してもらえれば分かるように関連するプラグインは数多くありますし日本語に対応しているものは少ないですから、どれが自分に適しているかを判断することは難しいですよね。

Google検索で「スパム対策 Wordpress」などと検索してみると、ほとんどのサイトで「Akismet」を推奨していますが、こちらの記事でも紹介しているようにAkismetは無料で使うには条件がありますから適さない方が多いと思います。

僕自身、何かいい方法はないか調べつつ悩んでいたのですが、どうやら「reCAPTCHA」というGoogleの無料サービスが良さげです。
しかもreCAPTCHAを導入したサイトはSEO効果が高いらしいです。

今回はreCAPTCHAの概要とreCAPTCHA v3をWordpressへ設定する方法、また「reCAPTCHAを導入するとSEO効果が高い」という噂についてまとめていきます。

reCAPTCHAとは

reCAPTCHAとはGoogleが提供するCAPTCHAシステムのこと。

CAPTCHACompletely Automated Public Turing test to tell Computers and Humans Apart)は「コンピュータと人間を区別するための完全自動化された公開チューリング テスト」と訳されますが、要は人間とスパムbotを区別するためのシステムのことです。

形式としては、画像群の中から共通のテーマを抽出させるものやFacebookなどのソーシャルメディアアカウントを利用するものが一般的です。

webサイトは常にbotやハッカーによる攻撃の危機にさらされています。

例えばサイバー攻撃の手段として一般的なCross-Site Scriptingは、サイトの問い合わせフォームなどを通じてサイト内部にマルウェアを仕掛けたり、ユーザーの情報を盗み出したりといった悪影響を与えます。

問い合わせフォームなどのユーザーが入力できる場所はbotやハッカーによる攻撃に対して脆弱ですから、多くのウェブサイトではこうした攻撃からサイトを守り、ユーザーにサイトのセキュリティ対策が施されていることを知らせる目的でCAPTCHAを導入しています。

こちらの論文によれば、CAPTCHAのクリア率が人間は80%であるのに対し、機械は0.01%であるとのことです。

 

CAPTCHAシステムはカーネギーメロン大学で開発されたものですが、Googleは2009年にこの技術を買収してから改良を続けてきました。

「reCAPTCHA」はGoogleが公開してきた一連のCAPTCHAシステムの総称であり、現在実装可能なバージョンとしては以下の3種類があります。

  • reCAPTCHA v3
  • reCAPTCHA v2 (“I’m not a robot” Checkbox)←「No CAPTCHA reCAPTCHA」
  • reCAPTCHA v2 (Invisible reCAPTCHA badge)←「Invisible reCAPTCHA」

(詳細はreCAPTCHAのサポートページを参照してください。reCAPTCHA v2 (Android)はInvisible reCAPTCHAと同じ技術です。reCAPTCHA v1は2018年に停止されています。)

reCAPTCHAの開発にあたってGoogleが取り組んできた課題の一つにユーザーエクスペリエンス(UX)とセキュリティの両立があります。

reCAPTCHA v1による歪んだ文字を認識させるテストはユーザーにとってストレスの大きいものでした。
僕もなかなかテストを突破できず煩わしい思いをしたことが何度もあります。

そこで登場したのが「No CAPTCHA reCAPTCHA」と「Invisible reCAPTCHA」のv2シリーズです。
チェックボックスをクリックする、またはCAPTCHAシステムとリンクされたボタンをクリックすることで、ユーザーは自分が人間であることを証明できるようになりました。
しかしbotの可能性ありと判断された場合には2段階認証となり画像選択テストをクリアする必要があります。

…bot ??

2018年10月にリリースされたv3は、UXの観点で言えばreCAPTCHAシリーズの中で最も優れていると言えます。
自分が人間であることを証明するために必要な操作は何もありません。
サイト上でのユーザーの挙動(トラフィック)をスコア化し、各スコアに対するアクションをサイト管理者が決定します。
検出されたトラフィックが”bot的”であるか否かは機械学習によって精度が上がっていきます。

各CAPTCHAシステムでのユーザーに求められる操作をまとめると以下のようになります。
どのreCAPTCHAを導入するかを判断する際に参考にしたい点です。

  • reCAPTCHA v3:なし
  • reCAPTCHA v2 (“I’m not a robot” Checkbox):チェックボックスをクリック→botと判断された場合に画像選択テストをクリア
  • reCAPTCHA v2 (Invisible reCAPTCHA badge):既存の送信ボタンをクリック→botと判断された場合に画像選択テストをクリア

こうしてみるといかにもv3が万能であるように見えますが、

  • 無害なユーザーをbotとして誤認する可能性がある
  • botを検出した時のアクションの設定など、運営者側でのコントロールが必要になる

といったデメリットもあることを忘れないでください。

v2とv3は仕組みとして大きく異なりますし、必ずしもv3が旧世代のv2よりも優れているというわけでもありません。
サイトの性質によって使い分けることになると思うのですが、どのサイトにv2が向いていてどのサイトにv3が向いているかといった判断基準についてはGoogleも提供していません。

reCAPTCHA v3の設定方法

このサイトでは試しにv3を導入することにしました。

WordPressにreCAPTCHA v3を設定する方法は以下のとおりです。

まずreCAPTCHAの公式ページから【Admin console】をクリックします。

 

次のページに移るので登録情報を入力していきます。

  • ラベル:管理者ページでサイトを識別するための名前をつけます
  • reCAPTCHAタイプ:ここではv3を選択します
  • ドメイン:サブドメインも登録されます
  • オーナー:サイトキーの所有権を持つメールアドレスで、Googleアカウントにリンクしたものでなければいけません

必要箇所に入力したら【送信】をクリックします。

 

サイトキーとシークレットキーが発行されますから、どちらもメモしておきます。

 

次にWordpressのプラグインをインストールします。

ダッシュボードの【プラグイン】>【新規追加】から「Invisible reCaptcha」を検索してインストール、有効化します。

【設定】に【Invisible reCaptcha】が追加されるのでそれをクリック。

 

【Settings】が開くので先ほどメモしておいたサイトキーとシークレットキーを入力します。

Badge Positionは【Inline】を選択しておけば下のCSS記入欄でカスタマイズできます。

 

 次に【Wordpress】をクリックしてCAPTCHAを導入したいフォームを選びます。

その他「Contact Form 7」などのプラグインと連携して設定ができますから、インストールしたプラグインに合わせて適宜設定したら完了です。

 

念のためフォームを開いて導入できているか確認してみましょう。

この表示が出ていれば無事導入できています。

reCAPTCHAはSEO効果が高い?

redditでこんな投稿を見つけました。

I did a little A/B testing, it appears that Google will rank your site better if you have Googles captcha on your forms. Other or self programmed ones didn’t appear to change rankings. I used 10 different sites and A/B tested individual pages on each site over 8 weeks. What I found was a slight increase when captcha was added, and decrease when removed. Just thought I would share

簡単なA/Bテストをしたところ、フォームにGoogles CAPTCHAを使用している場合、Googleはあなたのサイトをより良くランク付けすることがわかりました。他のものや自分でプログラムしたものでは順位は変わらないようです。私は10の異なるサイトを使用し、8週間かけて各サイトの個々のページをA/Bテストしました。わかったことはCAPTCHAが追加されたときにはわずかに増加し、削除されたときには減少したことです。ただ、共有したいと思いました。

だそうです。

投稿者はデータを公開していませんし、すでに同様の反論がリプライされているように通常のランキングの変動であることも考えられますから信憑性は低いです。

ただそんな噂があるよということだけ共有しておきたいと思いました。

まとめ

reCAPTCHAの概要とWordpressへ設定する方法、また「reCAPTCHAを導入するとSEO効果が高い」という噂についてまとめてきました。

reCAPTCHAの仕組みについてはざっくり把握できたかと思いますが、実際に運用する上で便利かとかセキュリティシステムとして優秀かとかは全くわかりません。
その辺に関して詳しく解説したサイトは英語圏でも見つけられませんでした。

もしご自分のサイトに導入する場合は自己責任で。

このサイトではv3を導入することにしましたが、今後運用していきながら気づくことがあると思いますから都度まとめていきたいと思ってます。

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